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不動産登記を行うケースとは?

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不動産を購入したときや相続したとき、「不動産登記」という手続きが必要になります。
しかし日常生活ではあまり耳にすることがないため、仕組みをよく理解できていない方も多いかもしれません。
今回は、不動産登記を行う主なケースを考えます。

 

不動産登記とは

不動産登記とは、土地や建物といった不動産に関する情報を法務局に登録する手続きです。
登記を行えば、その不動産が誰の所有であるかを明らかにし、第三者に対して権利を主張できます。
たとえば、住宅を購入したときに登記すれば、もし他人に「これは私の家です」と主張されても法的に対抗できます。

 

不動産登記が必要になる主なケース

不動産登記が必要となるのは、以下のようなタイミングです。

  • 不動産を購入したとき
  • 住宅ローンを利用したとき
  • 不動産を相続したとき
  • 建物を取り壊したとき
  • 住所や氏名が変わったとき

それぞれのケースで、どのような登記が必要になるのか見ていきましょう。

 

不動産を購入したとき

住宅や土地などの不動産を購入した場合、所有者が変わるため「所有権移転登記」が必要です。
登記によって、買主が正式な所有者であることが法的に証明されます。
登記をしていないと、万が一売主が他のひとにも同じ不動産を売ってしまった場合に、自分の権利を守れないリスクがあります。

 

住宅ローンを利用したとき

住宅ローンを利用して不動産を購入する場合には、「抵当権設定登記」が必要です。
抵当権設定登記は、銀行などが「お金を貸した代わりに、この家や土地を返済の保証にしています」と記録するためのものです。
もし返済が滞ったときは、不動産を差し押さえて貸したお金を回収できるという仕組みになっています。

 

不動産を相続したとき

親族が亡くなり、不動産を相続した場合にも「相続登記」が必要です。
不動産の名義を、被相続人(亡くなった方)から相続人に変更します。
2024年からは相続登記が義務化されており、相続を知ってから3年以内に行う必要があります。
相続登記を怠ると、過料(罰金)が科される可能性があるため注意してください。

 

建物を取り壊したとき

建物を解体して更地にした場合には、「建物滅失登記」という手続きが必要です。
解体後も登記がそのまま残っていると、存在しない建物が法的には「ある」とされてしまい、不動産の売却や相続で支障が出るリスクがあります。

 

住所や氏名が変わったとき

不動産の所有者が引っ越して住所が変わったり、結婚などで氏名が変わったりした場合も、「変更登記」が必要です。
登記簿上の情報と実際の情報が一致していないと、売却や相続などの手続きがスムーズに進まない可能性があります。

 

まとめ

不動産登記は、不動産の所有権や権利関係を明確にするための重要な手続きです。
購入、相続、住宅ローン、増改築、住所変更など、さまざまなタイミングで登記が必要になる可能性があります。
手続きが複雑な場合は司法書士などの専門家に相談し、トラブルのない形で登記を完了させるよう心がけましょう。